
科学イラストはラベルで立ち、ラベルで沈みます——そしてラベルの文字はまさに、画像モデルが歴史的に最も苦手としてきたものです。だから自分たちで確認しました:glmimage.app で生成した(モデル:grok-imagine-image-2.0)ラベル付き図版20枚を、つづり・指示・数量の3観点でレビュー。このページでは図版、手法、そして実際に見えたこと——想定すべき失敗モード込み——を示します。
ラベル付き図版を生成 · ラベル数のルール · 実例30選
テスト設定
各図版は構造化プロンプトから生成されています——主語、名指しパネル、引用符で囲んだ大文字ラベル一覧(ワークフローガイドと同じ文法)。本サイトの図版は公開前に人によるラベルつづりと解剖のレビューを通過します。この記事ではそのサンプル20枚を9分野にわたって読み直し、各図版に3つの問いを立てました:
- つづり——要求どおりの文字列か、1文字ずつ?
- 指示——各ラベルは正しい構造を指しているか?
- 数量——要求したラベルは全部載ったか?
集計の正答率パーセントはあえて出しません。20枚は小さなサンプルで、しかもプロンプトはこの文法を知っている人間が書いたもの——素朴なプロンプトなら成績はもっと下がります。これは「この書き方がどう振る舞うか」の構造化観察であり、重要な失敗モードの地図であって、ベンチマーク数字ではありません。モデルの文字描画能力そのもの(GLM系のベンチマーク等)は別の話題で、このテストの対象外です。
図版(抜粋)
医学

対象ラベル:ANTIBODY、TAU、ASO、REDUCED TANGLES。抗体はニューロンの外、ASOは中——プロンプトがこの内外を名指しすると、意味的な指示はこの形式で処理できます。

対象ラベル:LEUKAPHERESIS、GENE TRANSFER、EXPANSION、INFUSION——注目すべき長さ:LEUKAPHERESIS は13文字、このテストで最も長い単語です。

対象ラベル:CD3 ARM、TUMOR ANTIGEN ARM、T CELL、TUMOR CELL、PERFORIN。
生物学・バイオ工学

対象ラベル:APP、ALPHA、BETA、GAMMA、AMYLOID-BETA。ギリシャ文字の分泌酵素は綴りで表記——モデルがギリシャ文字を描くのは既知の弱点なので、プロンプト側の選択です。

対象ラベル:PRINTHEAD、BIOINK、CELLS、SCAFFOLD、CONSTRUCT。
天文学・材料

対象ラベル:EVENT HORIZON、ACCRETION DISK、JET、PHOTON RING。

対象ラベル:PLY、WEAVE、MATRIX、INTERFACE。

対象ラベル:ROLL ANGLE、METALLIC、SEMICONDUCTING、BUNDLE。

対象ラベル:CUBIC、HEXAGONAL、MONOCLINIC、TRICLINIC。
この書き方ができていること
短い引用符付き大文字ラベルは安定して描ける。 テスト全体で、1〜2語の大文字ラベル——JET、PLY、HALO、CD3 ARM——は、プロンプトで引用符に囲まれていれば、大部分の場合つづり正しく出ます。引用符付きの文字列は提案ではなく制約として働きます。
小さなラベル集合はまとめて生き残る。 4〜5個のラベルはセットで載ります。ここから導いたラベル数のルール:6個を超えると1個あたりの信頼性が下がり、引出線が衝突し始める——上限を6にして題材を分割する。
複合語はハイフンか綴りで。 AMYLOID-BETA、RADIATIVE ZONE は安定。ギリシャ文字と化学の下付き(α、CO₂)はつづりの崩れる場所——ALPHA、BETA、CO2 と綴ると信頼性が戻ります。
それでも失敗する場所
- 指示は別問題。 ラベルは完璧につづられていても、隣の構造を指していることがあります。つづりは解剖について何も言わない——このチェックは人の仕事のままで、検証プロトコルはまさにこの隙間のためにあります。
- 長いラベルは縮む。 TUMOR ANTIGEN ARM は図版サイズでは読めるギリギリまで小さくなることがあります。プロンプトでの修正:ラベルを短くするか、属するパネルを名指しする。
- 左右反転はラベルも入れ替える。 解剖では左右のラベルが描画と入れ替わり、それ以外は問題なく見えます。修正は名指し制約:"right side of the image"、"left lung on the viewer's left"。
- 再試行はコストの一部。 正直なワークフローは図版あたり1〜2回の再生成を予算化します。初回で当てるモデルほど実際は安い——同じ構造の話です。
テストから導かれたプロンプトのルール
1. すべてのラベルを引用符+大文字で:Label "JET", "PHOTON RING".
2. ラベルは1〜2語。記号は綴りで(ALPHA not α、CO2 not CO₂)。
3. 1図版のラベル上限は6。
4. 指示が重要なら、ラベルの居場所のパネルを名指し。
5. エラーは名指しで直す:"the sill is horizontal, between two strata".
よくある質問
どのモデルで描いたのですか?
grok-imagine-image-2.0、glmimage.app の科学イラストモジュール経由——本サイトの全図版と同じパイプラインです。モデル名を書くのは正直なテストの一部。モデル名のないラベルテストは測定ではなく宣伝です。
分野によって差はありますか?
失敗は分野ではなくラベルの型でクラスタ化します:長い語・記号・下付きはどこでも失敗。短い大文字語はどこでも成功。JET と TUMOR ANTIGEN ARM が混在する図版は、後者のリスクを引き継ぎます。
日本語ラベルはどうなりますか?
正直に答えます。本サイトの図版ラベルはすべて英語大文字で描いており、図中日本語ラベルの信頼性は同規模では未検証です。日本語ラベルが必要なワークフローには「英語ラベルで出図→ベクター化で日本語に差し替え」を推奨します——キーボード入力ならつづりは保証されます。
つづりが通れば公開可能ですか?
いいえ——つづりは必要条件でしかありません。ラベルは完璧でも間違った構造を指せます。公開の判断は完全な検証プロトコルを通り、このテストはその1入力です。
検証チェックリスト
- [ ] すべてのラベルのつづりは正しいか?
- [ ] 各ラベルは正しい構造を指しているか(読める、ではない)?
- [ ] ラベルの数は完全か?
- [ ] 参考文献と比べて、位置と比率は妥当か?
- [ ] 矢印は正しい方向を向いているか?
- [ ] 信頼できる情報源と照合したか?
結論
AIは科学ラベルを正しく描けるか? このサイトが教える書き方——短い、引用符、大文字、構造化図版——について、20枚の答えは「信頼して構築できる程度には安定、検証を省ける程度ではない」です。このラベル長ではつづりはほぼ解決済み。指示と数量は小さなセットで良好。そして検証の工程は依然として人間のものです。この組み合わせこそがAI下書きをする価値の理由です。高価な部分(正しく、読めて、公開できる図)は引き続きあなたの目を通り、安価な部分は遅くなくなりました。





